娘に

娘も将来のこと、仕事のことで色々悩んでいるようです。

1年間、農業学校に行って有機農業を学ぶとか、いっそいきなり就農するか、とか・・・

そして今日、「お母さんは私が何に向いていると思う?」と。

なので、私は「PC関係が強いからプログラミングとかの仕事が良いんじゃない?」と。

そしたら、確かにできないことはないけれど、でもやりたいことではない、と言うようなことを。

なので、私は「昔から おまえは白衣を着てなにかの研究をしているのが似合っていると思っていた」と言ったら

「医者とか薬剤師とか?」と言うので、「まあ、そういうのもあるかな」と

そしたら「医者には興味はなかったけど、薬剤師はいいかもと思っていた。でも、お母さんが医者や薬剤師はお金がかかるって言ってたから、何かというとお金を持ち出すお母さんの前で薬学部に行きたいとはいえなかった」と・・・

そっか、結局私のせいなんだ・・・

私は一言も「お金がかかるから辞めろ」とは言っていません。でも娘は私のその言葉のせいで断念したのだそうです。

娘からすれば「暗に匂わせた」ということでしょうが、私は単純に事実を述べただけです。でも、それも やっぱり私のせい・・・

娘が子供の頃「お花屋さんになりたい」と言ったのに、私が「生き物の世話は大変だよ」と やっと見つけた宝物を吹き飛ばした、と。

確かに、小さな子どもの夢に現実を押し付けた私が悪かったのかもしれませんが、私の実家は鰻の卸業をしていました。

台風の時、停電になって井戸の水を汲み上げることができずに 一晩で何十万と言う損害が出ました。当時は結構、停電が多くて、そういうことがしょっちゅうありました。

正直、親の深刻な顔を見て明日の生活もままならないのでは、と子供心につらい思いをしたことがありました。なので、つい、自分の子供にはそんな思いをさせたくない、と「生き物を・・・」と言う発言になってしまったのだと思います。

私は想像力というものがなく、何かをする時に常に自分の経験だけが頭に浮かび、そのつらい状況をあえてあげることで、そんな場面に直面してもパニックにならないように、いわゆる予備知識を与えておかなくちゃと思ったのだと思います。でも、それは子どもには単に夢を否定するだけの行為だったのでしょう。

薬学部がお金がかかる、というのも「だから辞めろ」ではなく、「だから、しっかり勉強する意識を持て」と言う意味合いだったと思います。

子どもが小さな頃にラボで英語を習っていて、1ヶ月間、アメリカにホームステイするはずでした。そのために10年かけて用意してきたのに、その段階で先生が辞めてしまって流れてしまいました。

あの時、娘にアメリカという国を体験させておけば違っていたのでしょうか?

ピアノもお習字も英語も10年以上習わせてきました。子どもの教育にお金を惜しんでいないと、なぜ気がついてくれなかったのでしょう?

 

子供のために家族のために私がやってきたことは全てただの空回りでしかなかったようです